William romaine Newbold
William romaine Newbold
(ウィリアム・ロメーヌ・ニューボールド)

ペンシルベニア大学 哲学教授

1921年
フィラデルフィア米国哲学学会でまず発表。

発表の内容
「ベーコンが顕微鏡を使って見たという推論を下すのに抵抗しがたい程、ある物体の実際の外観を実に正確に描いた図があります。......これらの図は精子、体細胞、細精管、卵子でして、それらの核が明示されています。九つの大きな図があり、その少なくともひとつは受精した細胞のある発育段階に相当類似しています。」

というロジャー・ベーコンを歴史上の最大の知性の1人を称える内容という。

その方法

まず記号をローマ字に変換。
記号 29個から17個に減らす。
ラテン語の conmuto (または commuto' 変化する)をキーワードに使うことで四種類のテキストを得る。このうちの一つがニューボールド曰くラテン語の逆綴りの文章である。
これを元の順序に戻すと、論文が得られた。
具体的な例としては:
oritur という語は oi-ri-it-tu-ur というように二重取りし、キーワードの conmuto の援用と、字 "q"の追加で解読される。
これらの彼の仕事は彼の死後1928年に友人の Roland Grubb Kent (ロランド・G・ケント)が『ロジャー・ベーコンの暗号』という形でまとめ出版した。(注:日本語版がでているというわけではありません。)
The Cipher of Roger Bacon. Edited with foreword and notes by Roland Grubb Kent. University of Pennsylvania Press,1928 (絶版)