フランスの歴史(カタリ派とテンプル騎士団)に興味があり、何度かフランスを訪れていますが、フランス人が英語話せないのと、本を読んでみたくて、いつかフランス語をマスターしたいと思っていました。その第一歩です。
自分でいろいろ勉強してみましたが、日本では時間が取れず、何とか週1回90分間、大学の公開講座に通うも、全然駄目。時間はないし、歳とるとなかなか単語も覚えられないし、必要に迫られないと勉強しないので、留学しました。

検討した学校:
リヨン→最安値だが評判悪かったので止め。
トゥールーズ→ラングドックを旅するには一番都合が良いのだが、何度も滞在してるので止め。
カルカソンヌ→授業料高い学校一つあったが、除外。
ペルピニャン→大学付属の学校があったが、いまいちだったので除外。
モンペリエ→天気も良さそうだし、ビーチも近いし、学費もそこそこだし、行ったことないしで決定。

行った学校:アクサン・フランセ(モンペリエ)、12週間

かかった費用:
授業料+ホームステイ:4815ユーロ
現金1200ユーロ
カード:101571円
飛行機:127730円

1ユーロ120円換算で合計951,101円

留学の目的と結果:
日本では大学の第二外国語で勉強したくらい。その後週1回くらいの大学の講座に出席して仏検4級持っていました。目的はフランスを観光しても困らないくらいの日常会話の習得と、フランス語の書籍の読解です。

やりたかったこと:
フランス語の本を読めるようになる→クリア。元から語彙の半分くらい英語と同じだから。簡単な日常会話は大丈夫。
ヌーディストビーチ行く→クリア。刺激的でもないし、あんまり面白くはなかったが。
テンプル騎士団のコマンダリー訪問→向こうで自転車買っていろいろ回りました。クリア。
フランスにしばらく住んでみる→クリア。

・はじめは単語がなかなか覚えられず苦労した。頭が柔らかくなってきたのは一ヶ月経過後位から。
・もうちょっと文法事項を自習していけば良かったかなとも思うが、時間がなかったので仕方ない。
・大学生だったら、文法事項覚えて、動詞の活用覚えて、単語いっぱい覚えてから行った方が効率が良いと思う。
・おじさんになったら、金より時間が大切になるから、効率悪くても行っちゃえ。

帰ってきて仏検を受けて、2級合格でした。
その後、フランス語の翻訳の仕事も1本受けたけど、英語に比べて効率が悪くて稼げなかったり、お仕事が忙しくなりすぎて、結局フランス語は使わないから忘れちゃった。(笑)
当時一緒のクラスにいた日本人の女の子と思い出話とかしたいな。今みんなフランス語使ってお仕事してるのかな?

感想:
学校:一応、いろいろ調べた中で最低のランクの授業料にしては許容範囲か?普通に時間単価2倍くらいの学校もざらにあったし。
施設はぼろい。電気は暗い。先生は当たり外れあり。外れの人は何度授業が難しすぎ、早くしゃべりすぎといくら生徒から抗議されても、絶対に改めることはない。2人の先生が1月交代で受け持つので、外れてもまあ大丈夫。
これは多分、この学校に限ったことじゃないし、他の学校から移ってきた人に聞くと、もっとひどい学校もいっぱいあるらしい。
日本人の女いっぱいいた。女の子の親は娘に甘すぎだな。俺も大学生の頃から海外行きたかったな。俺なんて3年糞みたいな仕事我慢してお金やっと100万貯めたのに、女の子の親はポッとお金出して行ってこいって言うんだってよ〜。
男は語学なんてあんまり勉強しないから、最大10人のクラスで男俺ひとりなんてことが結構あった。残りの9人はヨーロッパ美女だぜ。しかも、俺、日本人より外国の女の子にモテるのよね。ロシア娘のアンナちゃん、ドイツ娘のナスリンたん、キプロスのエダちゃん。みんなから好きって言われちゃったよ。ぐふふ。(妄想)イギリスのオリビアたんとは、イギリス飯がまずい論争で喧嘩した。
時々聞いたこともない、最貧国からの留学生もいるが、そういう人は大臣とか外交官の娘で、俺なんかより5000倍くらい金持ち。だいたいはスイスの私立大学に入るための準備とかで来てる。ん〜、俺は普通の人でも頑張ればフランスに行ける日本の方がいいや。
初心者が4週間未満の期間行っても、語学の進歩としてはたぶん何の意味もなく終わるでしょう。良い思い出にはなると思います。
フランス語は英語より遙かに難しいので、3ヶ月だとまだまだ。半年くらいいれば、もっと進歩が望めたか?
お米が食べたくて、秋は寒すぎて早く帰りたいとも思ったが、今思い返すと、なんて素晴らしい時間を過ごしたのだろうと心から思っています。
お金と暇があれば、夏場にまた行ってみたいですが、100万は大きいよ。まずは一生懸命働きます。。。

食事:
フランス料理は美味しいですが、毎日食べるには重すぎます。
パンが主食だと思っている人もいますが、フランス人の主食は葉っぱです。
モリモリおなかいっぱいサラダ食います。なので、おなかいっぱいになってももの足りません。
サラダが嫌だと、肉です。皿一杯モリモリ肉出てきます。
スープもありますが、前菜です。肉と一緒に食べたくても、スープ(前菜)が終わらないと、メインが出てきません。
タルタルステーキ(ポテトフライ付き)が、マグロのたたきみたいで美味しいです。でも、初めて食べたとき、翌日からしばらく下痢、発熱しました。寄生虫も怖いですね〜。でも、リスクを覚悟で食べる価値のあるくらい美味です。
スーパーにもチーズがいっぱい売っています。アンモニア臭の強い大きなカマンベールチーズが300円位。

フランスのホームステイ:
英語しゃべれる家希望→ぜんぜん駄目。フランス語分からないとぶつぶつ文句言うし。
前もって連絡しても返事もない。
インターネット使える→使えない。
洗濯機ぶっ壊れ。マダムは掃除大嫌い。

2週目に部屋を変更し、インターネットOK。
シャワーが汚い。トイレが汚い。冷蔵庫の中カオス。腐った果物、賞味期限切れ食品いっぱい。マダムは掃除を知らない。洗った洗濯物を一週間くらい濡れたまま洗濯機に放置してる。
一緒に住んでる女がお嬢様過ぎて身の回りのことできない。冷蔵庫の掃除からですよ、とほほ。
この女の子が自分の国に帰ったあと、スペイン人のカップルが越してきて、夜中うるさい。次の日学校に文句言って部屋を変更。

料金替わらず、最上階のアパートに。キッチン、リビング付きの広い独立したアパート。眺めも良いし、静か。ただ、フランスなので建物の設備は古く、トイレの水が止まらなかったり、電気つかなかったり、シャワーが汚かったり。大家に文句を言ってひどい部分は直ったが、軽微な不具合はそのまま。まあ、フランススタンダード。

ぶらたんはあんまり細かくないです。日本でも部屋は週1で掃除するくらい。
それでもね、フランスは汚いです。道は犬のウンコだらけ、ゴミ箱の周りはゴミの山。学校の行き帰りに毎日ホームレスに小銭無心されるし。
いろいろ日本人に聞いたけど、どの家もシャワー周り汚いし、食器もあんまりきれいに洗わない。フランス生活に慣れてくると、この汚さが精神的にボディーブローのように効いてきます。

がっかり:
フランス人女は、家事もできないし、ぶすばっか。
物価高い。
ストライキが続いて出かけられない日々が続いた。
街は汚い。
冬は寒くてやることない。
スーパー並ぶし、レジの女、時々買ったものぶん投げてくる。
電車の遅延

電車の遅延:
遅延の定義=10分以上の遅れ。
新聞記事で読んだのですが、2009年度、この定義でTGVが遅れなかったのはおよそ90%とのこと。
感覚的には半分が遅延してます。駅に着くと掲示板に10分遅れとか、2時間遅れとかお知らせがあって、出てがっかり。
電車からバスへの振り替えとか、しょっちゅうあります。

物価:
チーズ、牛乳、野菜、肉、果物は日本より安い。
それ以外の大抵のものは日本の1.2-2倍くらい。
フランスは消費税20%だしね。

変なマダム:
ホームステイ先のマダムがおかしな人で苦労したが、旦那さんとは割と仲良くできた。

マダムから柿をもらう。
マ:「この果物知ってるか?見たことないだろ。(珍しいだろ。ドヤ顔)」
俺:「柿だろ?フランス語でなんて言うか知らないけど。(セカキ。メ、ジュヌセパルノムドフランセ。)」
マ:「え、知ってるの?(フランス語でも柿はKaki)」
俺:「だって柿は日本語だもの。そこら中の庭になってるよ。(パスク、カキエモデジャポン。イリヤボークーデアルブルデカキダンラボークードジャルダン。)」
マ:「そんな馬鹿な。Kakiはフランス語だ!」
俺:「違うって。日本原産だし。(ノン。カキエオリジネールドジャポン。)」
マ:「じゃあ、banane(バナーヌ)は日本語でなんて言うんだ?」
俺:「バナナはバナナだよ。(バヌーヌエバヌーヌオジャポンオッシ。)」
マ:「ほれ見ろ、フランス語なんだよ!」
俺:「(この人駄目だ・・・。)」

まだ滞在最初でマダムが何を言っているか分からないし、必要なものが欲しいので英語で話す。
ぶらいは英語を話せる家庭を希望し、マダムは英語話せる○で申告も全然駄目。
マ:「ぶらいはなぜフランス語を話さない?」
俺:「だって単語知らないので、説明できないもの。(パスクジュヌコネパルモデフランセ。ジュヌエクスプリメパ。)」
マ:「クリシア(同居の女の子)ははじめは全然喋れなかったのに、来てすぐにフランス語喋れるようになったぞ。」
俺:「彼女高校で3年間フランス語勉強してたって聞いたよ。来年からスイスの大学行く準備の留学だし。スペイン語とフランス語似てるし。(ジェクットク、エルエチュディエルフランセトロワアンアエコール。エルプレパレアレアユニベルシテアスイスランプロシェンヌ。エ、ラングエスパニョールエトレリセンブルドフランセ。)」
マ:「○×□■!$%。(わめき出す。)そんなんじゃフランス語話せるようにならないよ!」
俺:「(分かったから。なんですぐヒステリー起こすんだろう。?)」
以降、マダムとは口をきくのを止めた。何を言っても「言っていることが分からない」で通す。
そのうち俺が理解していないと思って俺の前でもずっとグチグチ悪口言ってた。

マ:「ヘーイ、クックー」
俺:「(;゚ Д゚) …!? (にっ、ニワトリかよ!)」
マ:「クワッ?」
俺:「(;´Д`)<ハァ? (カエルかよ!)」
マ:「○×□■!$%。」
俺:「ヽ(;´Д`)ノタスケテ〜 (またヒステリーかよ!)」

俺:「明日フォアに行くから、家空けるよ。」
マ:「フォアってどこ?」
主人:「アリエージュだろ。」
俺:「(何も知らんのか・・・)」

マダムがバカンスで勝手に家をあけ、夕食を作らないことに女の子が抗議し、学校にチクル。
マ:「私だって忙しいのに、生徒を預かってるせいで休みも取れない」
女の子:「お金を払っているんだし、金返せ」
マ:「そんなに金が欲しいのか。○×□■!$%。今すぐ金返すから、出て行け!」
もう収拾のつかない激しい罵り合い。英語とフランス語とスペイン語が混じり合いこれ以上理解不能。
女の子は次の日滞在先を変え、ショックのあまり翌週には予定を早めて帰国しちゃいました。
学校の人:「契約書に書いてありますよね?」
マ:「そんなのは名目のことで、こっちは忙しいのだし、この通りにやるのは無理。」
俺:「(だったら、自宅以外に家2軒も借りてまで、この商売やるなよ・・・。)」

テレビ:
ドラゴンボール
ナルト
ワンピース
シティー・ハンター(なぜか「ニッキー・ラーソン」という題名)
風雲たけし城
キャプテンハーロック(なぜか「アルバータ」という題名)
頭文字D
がフランス語版で観れました。

常識:
【日本の常識 vs フランスの常識】

日本人:抗議するくらいなら黙って自殺したほうがいい
フランスの常識:過労死するくらいならストライキしたほうがいい

日本人:革命するくらいなら悪政に苦しむほうがいい
フランスの常識:悪政に苦しむくらいなら革命するほうがいい

日本人:我々の中に搾取されてない奴がいるなんて許せない!
フランスの常識:我々を搾取する奴がいるなんて許せない!

日本人:普段は群れていても、いざという時は足を引っぱり合う
フランスの常識:普段はバラバラでも、いざという時は手を組む

学んだこと:
失業率が10%を超えようが、消費税が20%を超えようが、街にホームレスが溢れようが、今より国が貧しくなろうが、犯罪が増えようが、国が滅ぶなんてことはないし、魅力的な国は人を惹き付けるから大丈夫なんだと確認できました。

ぶっちゃけ真の一流国ってアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本だけ。 軍事、経済、学問、芸術のバランスが良い。

その中で、一応世界第5位の経済大国。
過疎化の問題を克服し、地方経済の疲弊なし。
結婚制度を見直し、少子化をストップさせた唯一の成功例。
カトリック国の中で唯一豊かな国。
労働者の権利が強く、人間的な生活ができる唯一の先進国

として、上記の中で学ぶ価値のある国はフランス。
(アメリカは格差がひどいし、ドイツは知らない)
 

以下旅の思い出写真集:

パリ・リヨン駅よりモンペリエへ出発

学校で一緒だったハンガリー人の超美人エルディコちゃん
「日本人の男は礼儀正しいし、働き者だから好き〜」って言われた。ヽ(´ー`)ノ
俺も三度の飯より美人が好きだ。

魔の山、モンバントゥーにも登ったよ(ツール・ド・フランスの山岳コース)

ル・キャップ・ダグドのヌーディスト村にも行ったよ。

ホームステイ先がレストランで、90日間毎晩フランス料理を食うという人体実験を体験したよ。
 

素人の公道自転車レースを見学(アグド)

ナルボンヌを見学

ベジエ(カタリ派の虐殺が起こった町です)
 

モンペリエ(この街自体は、晴れしか取り柄のない、地方のつまらない都市です。)

滞在先のアパートからの風景

フォア(アリエージュ)

モンセギュール(アリエージュ)

タラスコン・シュル・アリエージュ(アリエージュ)

ロンブリーブ洞窟(アリエージュ)

ラストゥール

カルカソンヌ

ヴィアラ・パ・デ・ジョー(ラルザック)

サント・ユラリ・ド・セルノン(ラルザック)

クーベルトワラード(ラルザック)

ミヨー(ラルザック)

アヴィニヨン

フォンフロアッド修道院

名もない遺跡

シャトー・ブランシュフォールへの山道

レンヌ・ル・シャトー

シャトー・アルク

リムー

ラングドックのブドウ畑の田舎道

アルル

サント・マリー・ド・ラ・メール

ニーム

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